卒業生学部生

文系出身でも社会直結の学びで、先端技術を活用するデータサイエンティストに。

株式会社日立製作所 中田 柊馬さん

滋賀県出身。2021年3月データサイエンス学部卒業、2023年大学院データサイエンス研究科博士前期課程修了。同年4月株式会社日立製作所入社、公共システム事業部配属。画像分析の業務を担当するほか、音声やテキストのデータ分析の自主的な学習にも努めている。学部時代は、外部のデータサイエンスコンペディションに積極的に参加し、ウインドサーフィン部で競技にも打ち込んだ。
※勤務先の所属は取材時のものです。

数学の入試問題も文系寄り、手厚いサポートで授業も安心

大学では社会に役立つ学問を専攻したいと検討していた中、滋賀大学にデータサイエンス学部ができると知りました。私は文系ですが、社会でデータサイエンスが注目を集めていたことを見聞きしていたことと、データサイエンス学部が「文理融合」を掲げていたので、受験を決めました。入試問題に数学もありましたが論述的な要素が大きく、国語力が必要だったことを覚えています。入学後、基礎となる「数学Ⅲ」の内容は先生や理系の友人がわかりやすく教えてくれたこともあり、データサイエンスの要となる統計学では、データの収集や分析の演習を通じて理解が深まりました。

画像認識の奥深さに魅了され、大学院で漁場位置推定を研究

データサイエンス学部は先生や大学院生が主宰する自主ゼミが盛んです。卒業研究や将来に活かせる分野を見極めようと参加したところ、「画像認識」に出合い、その奥深さに夢中になりました。これをきっかけに、画像に写る物体をAIによって自動検出する研究を行う飯山ゼミに所属。卒業研究に打ち込みましたが、もっと学びたいとの思いからデータサイエンス研究科に進学しました。
データサイエンス研究科では、気象衛星「ひまわり」の海面水温画像を分析し、マグロやカツオの漁場位置の推定に取り組みました。昨今の漁師不足や漁船の燃料高騰の対策、種の保存をはじめとしたSDGsの取り組みに活用でき、効率的な漁業を支援するモデルとして実装し、国際学会での発表に至ったことは「社会に役立つ学びを」という私の願いが叶い、うれしかったです。

数字やデータを読み解くには文系要素が大切だと実感

データサイエンス研究科修了後は、広い事業範囲に魅力を感じ、日立製作所に就職しました。現在はお客さまから預かった材料サンプルを画像分析し、報告・提案する業務を担当しています。難易度は高いですが、案件によって課題が異なることや、業務でないと触れる機会がないデータを扱えることに、おもしろさとやりがいを感じています。
そして就職して再認識したのは、企業や自治体と連携して教育・研究を行っている滋賀大学データサイエンス学部の学びは、ほかにないということ。高校時代に文系だった私が、こうしてデータサイエンティストとして先進的な技術を活用したさまざまなDX推進の仕事をしていることは、当時は想像すらできませんでした。でも、数字やデータを分析した後、結果を解釈し、展開するには文系的な力が必要です。文系出身でも、滋賀大学データサイエンス学部ならデータサイエンティストの道が拓けるはずです。

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