お知らせ
サカタインクス(株)人財創夢部長 矢野元紀氏、開発企画部 松岡裕氏、第一研究部 塩島瑞生氏がデータサイエンスの活用について学生への講義を実施
2025年7月4日、本学のデータサイエンス学部「回帰分析」(担当 藤井孝之准教授)の講義において、サカタインクス株式会社の3名のゲスト講師に登壇頂きました。2024年度のゲスト講義に続き、5回目となります。当日の講義は、履修生100名(データサイエンス学部生91名、経済学部生9名)に向けて実施されました。
はじめに松岡裕氏からサカタインクス株式会社のご紹介と企業の現場におけるデータサイエンスの活用について講義いただきました。「品質とは何か」との問いから始まる本講義からは、品質をデータで管理し、お客様に満足いただける商品を世に送り出していくとの想いを感じるものでした。また、続けて塩島瑞生氏から、より具体的なデータ活用の成功事例をご紹介いただきました。なお、塩島氏は本学データサイエンス研究科の修了生でもあります。
サカタインクス株式会社は、明治29年創業の老舗企業であり、業界内でもいち早く海外展開をし、インキ売上高 世界第3位の総合インキメーカーです。持続的成長のため、地球環境と地域社会を重視したESG・サステナビリティの取り組みを強化しています。近年は環境に配慮した同社オリジナルブランドである「ボタニカルインキ」の展開にも力を入れ、さまざまなパッケージでの採用が進んでいます。滋賀大学と産学連携の取り組みを通じて、ビッグデータ・オープンデータの分析に関わるノウハウの蓄積や人材育成を促進し、ビジネス分野における新たな価値創造およびデータサイエンス分野の向上を目的として、2020年3月に連携・協力に関する協定を締結しています。
データサイエンス学部は、データサイエンス教育の推進にあたり、データ分析の経験に基づく実践的なアドバイスを学生に行い、社会の要請に応えうるデータサイエンティスト育成に資するために、インダストリアルアドバイザーの委嘱を行っています。サカタインクス様には代表取締役社長執行役員上野吉昭氏に委嘱しており、今回の講義もその一環として、サカタインクス様における、製品開発、製造現場におけるデータサイエンスの活用についてお話をいただきました。質疑応答では、会社のテーマから計算式に関わるものまで幅広く質問が寄せられ、学生たちはデータサイエンスが社会の中でどう活用されているか、実感をもったようでした。講義の最後には、矢野人財創夢部長より未来のデータサイエンティストに向け「自分らしいキャリアの築き方」のタイトルで、学生たちにメッセージがおくられました。
企業の経営層や、本学を卒業し活躍をしている先輩から実際の現場の話を伺うことは、学生たちにとって、学びの内容が世の中にどう生かされているのか、生きた手触りとして認識を新たにできるものと考えられます。また、このような協力体制は、大学と企業の社会連携の一つのロールモデルとなるものです。滋賀大学では、企業の実課題に挑戦する実践的なデータサイエンス教育、企業との共同研究への参画、提案、データ活用の高度化によりデータサイエンスの社会実装に貢献していきます。


