最新情報NEWS&TOPICS
国内大学で初、米国大手半導体メーカーNVIDIAと協定を締結
2022年05月19日
2022年5月18日、滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センター(滋賀県彦根市、センター長:笛田薫)は国内の大学では初めて、米国のAIやシミュレーションなどに使われる大手半導体メーカーのエヌビディア合同会社(以下「NVIDIA」)と協定を締結しました。
NVIDIA は、高度な演算能力を持つプロセッサであるGPU と開発プラットフォームを提供し、グラフィックス、科学技術計算、AIに広く活用されています。同社ではAIやデータサイエンス分野の教育や人材育成にも注力しており、高等教育機関向け教育キットプログラムを展開し、ダウンロード可能な教材とオンラインコースへのアクセスを提供しています。
滋賀大学はその中の一つである「NVIDIA DLI データサイエンス教育キット」の日本語化を、データサイエンス学部の教員・学生が同社とともに2021年度から取り組んでまいりました。同教材はデータサイエンスの入門から応用や大規模データエンジニアリング、機械学習、さらにはデータサイエンスの文化的な背景や思想まで多岐にわたる内容のプレゼンテーション教材であり、日本のデータサイエンス教育に必要なものです。
今般、この取り組みがきっかけとなり、連携をさらに深めるための協定を締結する運びとなりました。
協定では、NVIDIAの持つ最先端技術やビジネスの知見と、本学の教育の知見を組み合わせにより新たな教材を作成し、ジュニア向けから一般社会人向けまでを対象とした、国の付託でもあるデータサイエンス・AI教育を広く普及する使命を果たしてゆくことを構想しています。今後さらに、膨大な各種データを活用した社会課題解決のための共同研究や人材育成なども視野に入れ、産学連携事業を推進してまいります。
滋賀大学 データサイエンス学部教授 齋藤邦彦は以下のように述べています。
「滋賀大学は、AIの普及に大きな役割を果たしているNVIDIAと、データサイエンス・AI教育のリーディング拠点である滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センターがお互いの長所を生かし、相乗効果を発揮して、新たな教材や教育コースを開発することを期待します。同社のNVIDIA Omniverseといった最新の技術を活用した研究や実践的教育、地域・社会への実装をめざします。」
NVIDIA エンタープライズ事業本部長の井﨑武士氏は以下のように述べています。
「AIの社会実装は今、あらゆる分野で急速に進んでいますが、そこで欠かせないのが理系、文系問わず技術を理解し、活用することができる人材です。研究の社会実装を目指す滋賀大学データサイエンス・AIイノベーション研究推進センターにNVIDIAのグローバルなリソースや知見を提供することで、日本のみならず世界のビジネス現場で活躍する実務家の育成に貢献したいと思います。」
これに先立って協定を取り交わし、協定式に同席した一般社団法人e-kagaku国際科学教育協会 代表理事の北原達正氏からは、三者がそれぞれの強みを生かした連携による日本のデータサイエンス・AI分野躍進への期待が語られました。
この模様は5月18日NHK滋賀おうみ発630でも取り上げられました。NHKウェブサイト
なお、連携の一環として、データサイエンス学部教授 齋藤邦彦がNVIDIA主催のオンライン イベント「NVIDIA AI DAYS 2022」に登壇し、「湖国から世界へ。日本の未来に貢献できるデータサイエンティスト育成の取組み」と題したセッションを6月23日(木)16時から開催いたします。是非以下よりお申し込みのうえ、ご視聴ください。
お申し込み・詳細はこちらから。

取り交わした協定書を披露する井﨑事業本部長(写真左)と笛田センター長

後列左からNVIDIA堀内本部長、北原代表、齋藤教授、村松准教授、高柳准教授
*1: 今後予定されている日本語化DLI教育キットのダウンロード(無償)には、教育機関に所属する教員がNVIDIAのウェブサイトのお申込フォームを通じて、利用申請を行う必要がございます。